デジタル(大阪市住之江区南港東8―2―52、〓06―6613―1101、大谷宗宏社長)は、表示器と各種の制御機器を直接コミュニケーションし、これまで表示器で直接見ることができなかった情報を簡単に伝達、活用できる「コクピットソリューション」を推進しているが、同ソリューション拡大のため、今後より一層、各制御機器メーカーとのコラボレーションを強化拡大する。
従来、プログラマブル表示器(PD)は、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)との間でコミュニケーションを取るケースが通常であったが、このやりとりだけでは、取得できる情報量や種類に限りがあった。
同社のコクピットソリューション戦略は、インバータやサーボモータ、センサなど各種の制御機器と、I/O制御による通信接続で直接コミュニケーションを図ることで、今まで表示器で直接見ることができなかった大量の情報(エラー・ステータス・位置情報)を簡単に伝達取得し、ソリューション展開に活用する。
同ソリューションの活用により、従来の「PLCを使わないと位置合わせや機器調整時の連続運転ができない」といった課題に対し、調整用プログラムがなくても設定可能となり、設計工数の削減が図れる。
また、トラブル時にLEDランプの点灯しか伝達手段がなく、トラブルの原因究明に時間がかかり、トラブルの内容把握ができない場合は、エラー内容の詳細やメンテナンス内容が見え、ダウンタイムの短縮が図れる。作業を行う現場で調整を行う場合、従来はポジション情報を1つひとつ、PCなどを使ってコントローラへ書き込みするなど、時間と手間がかかっていたが、表示器からの簡単設定で仕様変更が現場で簡単にできる。
先日、大阪で開催された「Pro―faceコクピットソリューション展」では、同社が提案する同ソリューションを実体験するためインバータ、ステッピングモータ、表示灯、センサ、ロボシリンダ、サーボモータ、リモートI/O、画像センサ、コントローラ、ボードPLC、ピッキングなどのメーカーとコラボレーションを図り同社のPDと共同出展、実際の各制御機器と通信接続し、課題解決のための各種のデモンストレーションが行われた。
同時に、分かりやすいリファインセミナーも開催され、当初の予想を上回る300人が来場するなど、同社のソリューション展開に対する一般ユーザーの関心の高さが伺えた。
同社では「従来の『PLCの表示器』という使われ方だけでは限られた情報しか表示できない。コクピットソリューションでは、大きな情報が得られることで、機器の状態表示からプログラム変更まで可能で、しかも多機能機器が最大限に活用できコストダウンが図れるとともに、装置・人が待つ時間の短縮や生産性向上も図れる。このソリューション推進には各メーカーとのコラボ展開が非常に重要である。今後も顧客の課題解決のため、関連する各メーカーとのコラボを積極的に推進していきたい」としている。