オムロンは、電力使用量や温度など、省エネ対策に不可欠な各種データを簡単かつ自由に収集・蓄積できるセンサネットワークコントローラ「EW700―M20L」を発売した。オープン価格。販売目標は3年間累計で3500台。
EW700は、LANポートやWebサーバー機能、電源ユニット、外部I/Oまで、エネルギー使用の監視に必要な機能をオールインワン・一体化したデータ収集用コントローラ。同社の「KM50」など各種センサで計測した様々なエネルギー使用情報をプログラムレスで収集し、SDカードや顧客のサーバーへ定期的に保存する。
内蔵メモリに計測データを常時記録(余裕のメモリ)するので、システム障害やSDカード異常、容量不足でも安心できる。
障害発生時には警報メールを通知、復旧時間が短縮できる。
機能一体型で設定が容易なため、本格的な省エネ対策としての見える化システム構築が迅速に行える。電力に加え、温度・流量・圧力などの各種データを一元的に管理する。
ビルや店舗での快適性と省エネの両立や、工場での品質維持向上と省エネ両立に貢献する。
EW700は、同社のエネルギー遠隔監視システム「e―watching」で提供してきたサービス(日報や週報の表示、警報メール配信など)に加え、KM50で高速・高精度に計測した電力データの収集・分析を、顧客の社内ネットワークやオフラインで行える。
これにより、生産に関わるデータを社外へ出さず管理でき、詳細にデータを分析し改善活動に取り組めるほか、定期的なランニングコストの負担が軽減できる。
接続可能な計測センサは最大124台、計測周期は1分・10分・30分・60分で、測定対象に応じた計測間隔や取得情報の詳細な設定を可能にした。計測データは、アナログ/パルスの選択が可能。
さらに、エネルギー使用の改善余地を自動抽出する同社のCO〓見える化システム「ene―brain」と接続することで、統合的かつ継続的な環境経営を支援する。
同社は、EW700の発売により、小店舗から大規模工場まで業種や規模の大小を問わず、様々な状況やニーズに応じ最適な見える化システムを構築する製品ラインナップを確立した。