日立製作所は、産業用コンピュータHF―W7500シリーズに、ハイエンドモデルの「HF―W7500モデル30」の販売を開始した。3モデルがあり、価格はオープン。出荷開始は7月30日から順次。
新モデルは、CPUにクアッドコア・インテルXeonプロセッサーE5504(2GHz)を搭載するとともに、64ビットOSの採用で、最大16GBのメモリが搭載可能となっている。これにより、同社従来機(HF―W7500モデル20)に比べ、約1・8倍の大幅な処理性能の向上を図れ、半導体製造装置などの画像処理用途で求められる大容量データの高速処理に対応できる。
また、同社の産業用コンピュータとして初めて、瞬時停電の際にも稼働を継続するUPS(無停電電源装置)機能付き電源を搭載。UPSを別途用意する必要がなく、瞬時停電時も継続稼働することができ、急なシステムダウンを予防して信頼性の向上につながっている。
さらに、大容量データを高速で高信頼に処理するのに適したSASハードディスクを採用し、情報システムの障害発生時の原因を分析するために操作状況のデータを記憶するデータロガー用途などにも活用できる。
そのほか、ハードディスクドライブの障害時にも、RAID構成を自動で再構築できるホットスペア機能を搭載。UL/CSA/CEマークなどの海外安全規格に準拠し、RoHS指令にも対応しているなどの特徴を持つ。
産業用コンピュータは、24時間連続運転と約10年の長期使用及び長期安定供給の要求に応えることができることから、半導体・液晶などの装置組み込み、電力、交通、水処理、消防・防災の社会インフラシステムや、情報通信、放送などの情報システムの多岐にわたる分野の画像処理、監視・制御、データロガー用途などで幅広く使われている。