MECHATROLINK協会(MMA)は、「2010年度総会と講演会」を東京・三田NNホールで18日開催、54社から101人が参加した。今年度は会員850社を目標にし、事業もセーフティ技術部会を設置、台湾支部開設など引き続き普及拡大へ取り組みを強める方針を明らかにした。
はじめに、MECHATROLINK協会幹事長で安川電機インバータ事業部小笠原浩取締役事業部長があいさつに立ち、「03年にスタートし、05年から現在の協会として活動を行っているが、09年度はアジア地区の会員増加が多かったことから180社増えて626社になった。ASICの総出荷数も170万ノードを達成している。モノ不足から欠品状態が起こっており、今のサプライチェーンが機能しているのかどうかである。日本製部品すら海外メーカーに納期で競り負けている。アジアの市場を良く見ているところは納期問題を起こしていない。メカトロリンクでビジネスするために、会員が情報交換を行って発展に繋げて欲しい」と述べた。
続いて、MECHATROLINK協会事務局田中毅代表が活動報告を行った。
この中で、会員数は09年3月現在で448社から626社へ増え、特に韓国が52社増えて161社、中国が56社増えて81社と急増した。また、対応製品も250機種と1年間で49機種増加し、展示会アンケートでのメカトロリンクの認知度も10ポイント上昇して58%と確実にアップしている。さらに幹事会社にオリエンタルモーターが加わった。
田中代表は「10年度末までに会員数850社、対応製品310を目標に活動を展開する。メカトロリンクのIEC61158―1~―6/IEC61784―1の13年度改訂活動に参画し、日本から提案を行うとともに、IEC61508SIL3/IEC61784―3のセーフティプロトコル開発や、中国GB規格化も検討を始める。支部も台湾に開設をする準備を始めるほか、他の支部もスタッフやトレーニングを充実したい」と報告した。
なお、10年度から新たに「セーフティ技術部会」を設置し、マーケット部会と2つの部会ができる。
展示会も、日本ではSEMICON、MOFのほか、台湾、韓国、上海など5展を予定、及び出展済みで国内外での出前展示会及びセミナーも企画している。
総会終了後には特別講演会が行われ、東京大学経済学研究科ものづくり経営研究センター天野倫文准教授が「中国・アジアへの新興国市場戦略の諸観点とものづくり」、三共製作所制御設計課中山剛宏課長が「医薬総合検査装置のシステムと医薬検査市場の動向」と題して行った。会員5社の新製品発表や会員の製品展示も行われた。