日本電設工業協会(林喬会長)が主催する「2010年電設工業展」が、5月26日から28日まで大阪市住之江区のインテックス大阪で開催され、大阪会場では過去最大となる9万4770人が来場し盛況裏に終了した。来場者数は当初の予想をはるかに上回るもので、同展でビジネスチャンスの拡大を図る動きも顕著なものとなり、従来にない来場者の関心の高さが伺われた。
さらに、同展は「進めようエコライフ!はぐくもう快適環境!」をテーマに開催されたが、電設展会場は、LED照明や太陽光発電が駆使され、4万kW/h分全てをグリーン電力で対応するなど、展示会自体がテーマ通りとなるエコライフや省エネルギーを追求するものとなり、大いに注目された。
同展恒例である「製品コンクール」は今回が49回目となり、40社が参加した。6月11日大阪市北区のラマダホテル大阪で同コンクールの受賞製品発表会見が行われ、国土交通大臣賞は三菱電機のノーヒューズ遮断器・漏電遮断器「WS―Vシリーズ」、経済産業大臣賞はムサシインテックのデマンド監視モニター「D―CallIII(USBメモリ対応)」、環境大臣賞は因幡電機製作所の高効率LED防犯灯「LEDIX
ACERAシリーズ」が受賞するなど、合計14の製品が各賞に選ばれた。
コンクール参加製品は各企業が心血を注ぎ開発したもので、いずれも優秀なものばかりであった。受賞の選考について選考委員は「審査には大変苦労した。受賞した製品はもちろんのこと、受賞できなかった製品も素晴らしいものばかりで、今後、大いに社会に役立つことを期待したい」と語っている。
受賞選考のポイントは、着想、活用度、社会貢献、省スペース、安全性、省エネ、環境面などで、「厳正なる審査を経て各賞の選考に至った。今後も同展の製品コンクール開催を通じ、素晴らしい製品が出展されることを期待したい」としている。
なお、前回まで「日本電設工業協会会長奨励賞」が設けられていたが、今回から「同協会省エネ貢献賞」「同協会技術向上賞」「同協会電工促進賞」「同協会安全対策貢献賞」に名称が変更され、具体的内容を示すものとなった。
各受賞製品は次の通り。
▽国土交通大臣賞=三菱電機「ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器WS―Vシリーズ」▽経済産業大臣賞=ムサシインテック「デマンド監視モニターD―CallIII(USBメモリ対応)」▽環境大臣賞=因幡電機製作所「高効率LED防犯灯LEDIX
ACERAシリーズ」▽中小企業庁長官賞=三工社「踏切警報灯(全方位)」▽労働安全衛生総合研究所理事長賞=河村電器産業「電子式配線用遮断器eM―BREAKER」▽大阪府知事賞=因幡電機産業「らくらく分電盤(省施工・省メンテ・省無駄)」▽大阪市長賞=東芝ライテック「LEDダウンライト6000シリーズE―CORE」▽関西電力社長賞=関電工「省エネ型無瞬断高速電源切換器」▽関西電気保安協会理事長賞=テンパール工業「IorテスターLT―3型」▽日本電設工業協会会長賞=日東工業「PHV、EV用充電スタンド」▽日本電設工業協会省エネ貢献賞=日置電機「パワーアナライザ3390」▽同協会技術向上賞=九電工「ストレインロッド(間接活線用張線器)▽同協会電工促進賞=ジェフコム「セードキャッチャー・ランプチェンジャー」▽同協会安全対策貢献賞=きんでん「火の粉養生装置スパークタワー」。
なお、各賞の表彰式は7月1日に大阪市北区のラマダホテルで行われる。