ミカサ商事シートに置くだけでネットワーク接続ワイヤレス電力伝送技術を開発

大手電子部品・電子機器商社のミカサ商事(大阪市中央区島町2―4―12、〓
06―6946―3780、中村公三郎社長)は、通信シートに置くだけで簡単にネットワークが接続できる2次元通信技術によるワイヤレス「@CELL
LAN」、シート上だけでタグを読み取る帯状アンテナシート「@CELL
RFID」を好評発売中である。いずれもオープン価格。

2次元通信とは、通信シート(2次元)で信号と電力を伝送する技術。電波と信号をシートに封じ込め、空間に不要な信号を出さず、通信機器を通信シートに近接するだけで、マイクロ波により信号と電力を同時伝送する。

通信シートに近接・接触するだけで無結線で信号伝送を実現。無線に比べエネルギーの無駄が少なく、別々の2次元媒体間での混信がなく情報漏洩しない。

さらに、空間への放射がなく電力伝送も可能で、柔軟な素材に多数の素子を実装することができる。1枚の通信シートでワイヤレスLAN、RFID、さらに電力伝送も可能である。

同技術を応用した@CELL
LANは、無線LAN対応のPCを通信シート「セルフォーム」上、またはその近傍に置くだけでネットワークに接続でき、PC側に機器やソフトなどの追加は必要ない。LAN対応以外のPCは、別売りの「クライアントアダプタ」をUSB接続すれば通信が可能である。

ケーブル不要・コネクトレスで机上がスッキリし、ケーブルの煩わしさがない。通信シート上に置かれたPCは、強い電波が受信でき安定した通信が可能。

また、アクセスポイントから出力される電波は遠くに飛ばず、アクセスポイント同士の干渉や、建物外など外部に与える電波干渉を大きく軽減。無線LANの課題だった盗聴や不正侵入など、セキュリティリスク問題が大幅に軽減する。

標準製品構成は、セルフォーム、アクセスポイント、EtherNet電源供給アダプタ。

@CELL
RFIDは、帯状アンテナシート上及びシート上面近傍でタグのみの読み取りが可能で、重複読み取りのリスクが低減する。金属の近くでも安定した読み取り情報を確保。既存の金属棚へも取り付け可能。また、狭い場所で広面積なタグの読み取り領域が可能である。

薄型・軽量の帯状アンテナシートなので、壁や天井などへも取り付けでき、アンテナ配置の設計も容易である。UHF帯RFIDリーダライタは別売。

@CELL
LAN、@CELL
RFIDともミカサ商事、帝人ファイバー、東大総研が出資するセルクロスが開発し、帝人ファイバーが製造、ミカサ商事が販売する。開発を担当するセルクロスでは、同技術を応用したワイヤレス電力伝送システムの製品化に向け、現在開発を進めている。

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