デジタル(大阪市住之江区南港東8―2―52、〓06―6613―1101、大谷宗宏社長)は、タッチパネル付き表示器を採用した、食品業界向けトレーサビリティ対応の生産時点情報管理システム「Pro―POP
FI」(プロポップエフアイ)を発売した。標準価格は、ソフトウェアやPOP端末などの導入キットが59万8000円。初年度販売目標は3000万円。
近年、食の安全性への関心が高まってきているにも関わらず、食品製造業者のトレーサビリティ導入率は約50%に留まっている。導入が進まない理由として、コスト高や手間がかかることが挙げられる。一方、食品不良品発生の要因の約55%は作業者の操作ミスと言われており、トレーサビリティの導入が急がれている(数値は同社調べ)。
Pro―POP
FIは、受入・計量・加工・充填・梱包の各工程において、バーコードラベルに基づき現物管理を行う低コストのトレーサビリティシステム。タッチパネル搭載の表示器付きPOP端末を使用し、ミスや手間の軽減、さらに導入コストの低減を実現した。
表示される作業手順に沿って確認しながら作業ができ、誤投入や投入漏れなどのポカミスを低減。ミスを軽減し、高品質な製品製造と製造ロス低減を実現。
管理者PCから表示画面に送信されてくる原料の受入計画や各工程の生産計画を基に、現場作業者がバーコードラベルを発行、製品に貼り付け、バーコードリーダで現品照合していくだけの作業で、従来の工程ごとの手入力が不要になり手間が軽減できる。
また、一連の作業履歴は管理者PCに自動的に収集記録され、どの作業工程で誰がいつどんな作業をしたかを後から追跡できる。
さらに、従来トレーサビリティシステムを導入するには、およそ100万~1000万円、大規模なものになると3000万円かかるとされている。Pro―POP
FIは、工場の中のポカミスが多い工程から部分的に導入でき、効率よく低コストで導入できる。
POPサーバPCと各工程のPOP端末をネットワーク化、各種マスタや原料の受入計画、各工程の生産計画を端末に配信し、受入・計量・加工・充填・梱包各工程での原料情報など、様々なデータを自動収集する。
端末単体での動作も考慮し、USBメモリで配信・収集にも対応。端末には10・4型タッチパネルを採用し、作業者は画面に表示された標準作業手順を見ながら簡単に操作できる。