オムロンは、本格画像センシングを手のひらサイズに凝縮した視覚センサ「形FQシリーズ」を発売した。センサは標準価格14万8000円から、タッチファインダはオープン価格。今年度販売目標台数は7000台。
FQシリーズは、高機能本格画像処理をコンパクトに凝縮し、検査の信頼性と使いやすさを両立させたコストパフォーマンスに優れる視覚センサ。同社の上位モデルが保有する画像処理技術を継承し、画像処理で難題とされた金属部品や光沢材質の検査を設置環境の影響を受けることなく、安定して画像処理を行う。
微妙な色差を安定検出するリアルカラーセンシング処理技術により、見たままの色情報を処理する。カラーグレーへの変換やフィルタ処理で検出困難な微妙な色差をしっかりキャッチし、鮮明な画像を手間なく撮影する。
低コントラストに強い新光学システムを搭載。明るさが同社従来品比2倍のハイパワー照明をビルトイン。偏光フィルタアタッチメントを使用しても、十分に明るくクリアな画像が得られる。
照明変化や、素材の光反射の影響を最小限にカットする「HDR(ハイダイミックレンジ)機能」を搭載。金属部品、光沢フィルムなど、照明を均一にあてることが難しい素材の検査や、外乱光が発生する現場でも安定した検査が可能。
カメラ・照明・画像処理プロセッサをコンパクトに一体化。設置や配線の手間が大きく短縮でき、省スペースながら高いコストパフォーマンスを実現した。
また、設定コンソール「タッチファインダ」で、ナビゲーションメニューに従い画像をタッチするだけで簡単に設定が可能、設定操作や画像が確認できる。さらに、タッチファインダ1台で最大センサ8台まで接続可能。統計データや結果一覧、トレンドモニタ、ヒストグラムなど、多面的な結果表示で品質管理に貢献する。海外で広く使用できるよう日本語・英語のほか、ドイツ語・中国語など9言語に対応。
主な仕様は、視野が7・5ミリ×4・7ミリ~300×191ミリ。設置距離は32~380ミリ。検査項目はサーチ/面積/色平均/エッジ位置/エッジ幅。処理分解能は752×480。