三菱電機の表示器事業が堅調に拡大している。市場シェアも40%を超えトップと肩を並べたが、今年度は43%を目指して単独トップを目指している。
同社はプログラマブル表示器「グラフィックオペレーションターミナルGOT1000シリーズ」を2004年から発売しているが、シェア60%超を持つPLCといっしょに使用されるケースが多いことから、相乗効果を発揮して急速にシェアを拡大してきた。
現在、機能・サイズに応じてGT16、GT15、GT11、GT10の4シリーズで展開している。最上位機種のGT16はEthernet通信やマルチメディアなど多彩な機能を搭載し、15型、12・1型、10・4型、8・4型に加え、今年4月からハンディタイプの6・5型も加わり、さらにラインナップが充実した。
6・5型ハンディタイプは、画面サイズを従来の5・7型から大きくして視認性を向上させたが、同時に人間工学的に、片手で持ちやすいように持ち手の角度が変えられるグリップと重量バランスを考慮した業界初のエルゴノミクスデザイン設計で、長時間の操作も快適に行えるように工夫している。
また、ハード面だけでなくソフト面でも開発を強化しており、中でもGOT1000用画面作成ソフトウェア「GT
Works3」は、表示器の画面作成を快適に無駄なく作成できることから、09年の発売以来好評で、GOTシリーズの評価を高めることに繋がっている。
同社と協業しているコグネックスの視覚センサーなどとの接続も通信レスで繋がることから、さらに使いやすさが増している。
同社では、市場の急速な立ち上がりで納期がタイトになりがちであることから、今後も生産体制に万全を期しながら、拡販を進めていく方針。