パナソニックは、2011年4月をメドに連結子会社のパナソニック電工と三洋電機を完全子会社化する。パナソニックグループとして2社を完全一体化することで、グローバル市場での競争力を強化するのが狙い。なお、ブランドは原則として「Panasonic」に統一する方向だが、事業・地域により一部「SANYO」ブランドを活用する予定である。
パナソニックは、04年にパナソニック電工(当時の松下電工)、09年に三洋電機をそれぞれ連結子会社化、現在パナソニック電工の株式51・0%、三洋電機の株式50・05%を保有している。
TOBは、10年8月23日~10月6日まで行い、パナソニック電工と三洋電機の発行済み普通株式のすべてを、パナソニック電工1株当たり1110円、三洋電機同138円で買い付ける。TOBで買い付け予定数すべてを買い付けできなかった場合、パナソニックを完全親会社、2社を完全子会社とする株式交換を実施する予定。
今後は、3社が一体となった新しいパナソニックグループを構築し、「お客様接点の強化による価値創出の最大化」「スピーディで筋肉質な経営の実現」「大胆なリソースシフトによる成長事業の加速」を図っていく。
「お客様価値の最大化」を基軸とし、12年1月をメドに「コンシューマ」「デバイス」「ソリューショ
ン」の3事業分野に3社の事業・販売部門を統合・再編し、それぞれの事業特性に最適なビジネスモデルを構築する。3社一体となることで、各事業・各業界においてグローバル競争を勝ち抜く体制を確立する方針である。