日本スペリア社(大阪府吹田市江坂町1―16―15、〓06―6380―1121、西村哲郎社長)はこのほど、同社の鉛フリーはんだ「SN100C」に関して、「ICEP2009」(International
Conference
on
Electronics
Packaging
2009)の「優秀論文賞」を受賞した。改めて、SN100Cの信頼性が学術的に解明されたものとして注目される。
同社は、豪クイーンズランド大学(UQ)と共同で鉛フリーはんだの「ニッケル効果」に関する研究を進め、その成果を昨年(09年)に京都国際会館で開催されたICEP2009で発表。このほどその論文がICEPの優秀論文賞を受賞したもの。
論文タイトルは「Ni添加Snベース鉛フリーはんだとCu基板界面のCu6Sn5金属間化合物の亀裂抑制」。同社西村社長と末永将一主任研究員、UQの野北和宏准教授ほか3人の研究者の計6人の共著によるもので、SN100Cの信頼性解明に繋がる内容。
ICEPは、エレクトロニクス実装学会(JIEP)、電気電子学会(IEEE)、部品・パッケージング・製造技術ソサエティー(CPMT)で共催する電子実装会を代表する国際学会。
今回のエントリー論文は170だったが、同社とUQの該当論文が同賞リストの筆頭に挙げられていた。今回の受賞により、SN100Cの信頼性が国際学会で学術的にも解明されたということで、同社では今後さらにSN100Cの普及拡大を図っていく。
同社は、今年6月2日~4日まで東京ビッグサイトで開催されたJPCA
ShowのNPIプレゼンテーションで発表した、第2世代完全ハロゲンフリーソルダペースト「SN100C
P602D4」で、第6回JPCA賞(アワード)を受賞した。今回の同賞には33テーマの応募があり、同社はマイクロエレクトロニクスショー出展部門で受賞した。これで同社は、第3回(07年)、第5回(09年)と合わせて3回目の同賞受賞となり、同社の高い技術開発力が改めて評価されたと言えるだろう。