アイオイ・システム(東京都品川区大森北1―6―8、〓03―3764―0228、多田潔社長)は、電子ペーパーとソニーの開発したFeliCa技術を組み合わせて、紙のバーコードに代わる新しい「スマートタグ」=写真=を開発した。9月15日から開催される国際物流総合展で発表後、販売を開始する。販売価格は約3000円で、来年3月までに5万枚(3億円)の売り上げを見込んでいる。
スマートタグは、業界で初めてFeliCa
Plugチップを組み込んだ非接触で読み書き可能な電子タグで、目で見えるRFIDとも言えるもの。
電子タグは、紙を使ったバーコードラベルやタグの消費・廃棄による環境負荷を、ほぼゼロに出来るとともに、消費電力が大幅に削減できる電子ペーパーを使った表示器。
電子タグは、非接触・近接通信でバーコードを含む表示内容を何度も瞬時に書き替えができるため、紙のタグのように剥がしたりする作業が不要であり、印刷物に同じように無電力で内容を保持することが可能である。
電子タグの読み取りはレーザースキャナを使え、ホスト端末とは同社の開発したAI―NETを使用している。
電子タグの表示部は2インチ(200×96ドット)で、外形サイズは73×58×8・5ミリ、重さ約27グラム。メモリ容量は192バイト。
同社の試算によると、コンテナラベルのシールの場合、シール費用、シールを貼る費用・剥がす費用などを計算すると、電子タグは約2年程度でコストを回収可能で、環境負荷の低減にも貢献できるとしている。
同社は、生産と物流現場の省力につながるデジタルピッキングシステムやフリーロケーションシステムなどで高い実績を上げている。
今回開発したスマートタグは、クラウドデータベースを見据えた今後のグリーンロジスティックスに繋がる技術として注目される。
なお、来年には3インチサイズのスマートタグも発売予定。