佐竹製作所 東京大学とライセンス契約を締結 ロボット埋め込み形柔軟触覚センサー商品化

産業ロボットや治工具などのFA機械部品の製造販売を行っている佐竹製作所(東京都千代田区神田須田町1―24―3、〓03―3254―3121、尾方謙一社長)は、東京大学情報理工学系研究科が特許申請した世界初の3次元方向の変位を検出できるロボット埋め込み型柔軟触覚センサーで、東京大学とライセンス契約を締結した。今月から製品化に向けた開発を開始し、12月には試作品の販売を開始する予定。

東京大学では2007年から、柔軟な外装に埋め込むことが可能な柔軟に変形する触覚センサーの研究をしており、08年7月に世界で初めて3次元方位の変位を検出できる柔軟触覚センサーを開発した。

この柔軟触覚センサーは、センサー自体が柔軟に変形できるため、柔軟な肉質外装に埋め込み、「つねる・なでる」といった動作を加えても、ごつごつした違和感もなく、自然な手触わりを実現できる。また、外装の変形に追従して変形可能なため、埋め込んだセンサー間に不感帯を作りにくく、配置面積当たりのセンサー数を少なくすることも可能。

従来のロボットは外装(人間で言う皮膚)を装着しない、もしくは硬い素材・材質で構成された外装を装着しているものが多く、人と接した場合、傷つけてしまう可能性やロボット自体が壊れてしまうことも考えられ、ロボットへの衝撃を吸収できる“柔軟な外装"を備えたロボットの必要性が求められていた。

同社では今後、家事・生活支援・介護用など、ロボットが人に接する機会が増大することに対応し、産学連携で開発に取り組むことにした。

商品名は単体では「ショッカクキューブ」、連結しテセットした場合は「ショッカクパッド」で、価格は未定。

海外も含め、15年には3億円の売り上げを目指していく。

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