同社は機器事業部(神田正志事業部長)が中心となって、工場の自動化・省力化から建屋・受配電分野まで幅広い製品群をそろえている。e―F@ctory提案は、生産過程の見える化によって無駄を発見し、無駄取りを行うことで稼働率向上による生産コスト削減、品質ロスの削減などを狙っている。この提案にエネルギー利用の見える化を加え、エネルギーのジャストタイム管理を実現し、生産性の向上に繋げようというのが「e&eco―F@ctory」の考え方だ。
「省エネやCO〓の削減という社会的傾向に加え、国内製造業は海外メーカーとの競争激化で海外生産シフトも加速しており、当社として日本の製造業がグローバル市場で勝ち抜くための支援をしていくのがFA機器事業のミッションである」(神田事業部長)。
e&eco―F@ctoryを構成する機器群としては、シーケンサや表示器などの見える化支援機器、エネルギーや電力計測ユニットなどの省エネ支援機器、インバータや高効率変圧器、高効率モータなどの省エネ対策機器などをそろえている。中でも業界で初めてシーケンサQシリーズのベースにユニット装着できるようにした電力計測ユニットは、省配線・省スペースで、工場の建屋やラインだけでなく、装置ごとにきめ細かな原単位管理サポートができる。
工場の生産情報とエネルギー情報を同時に管理することで、企業の競争力向上に繋げようというもの。
同社では、こうした提案は「より近い所で、より細かい活動を行うことが必要」(同)として、国内販売拠点を、従来の14拠点に加え、今年度7拠点(東京・八王子、宇都宮、群馬・高崎、静岡、熊本、郡山、盛岡、山口=広島に配置、帯広/北見=札幌に配置)を新たに増やし計21拠点にした。人員も機器事業部からの再配置などによって、拠点へシフトしている。神田事業部長は「電力計測ユニットなどの省エネ支援機器は、多少の導入コストをかけてもコスト削減効果が得られ利益に繋がることを当社の名古屋と福山の両製作所で実証済みである。機器事業部としても、e―F@ctory提案の2倍以上の売り上げが見込める」と期待を寄せている。