SUNXは、10月1日付けでパナソニック電工のFA機器事業を承継するのを機に社名を「パナソニック電工SUNX」に変更し、ブランドも「Panasonic」に統合するが、その新組織体制を明らかにした。基盤事業を「センシングコントロール事業部」と「プロセッシング機器事業部」の2つに束ね、新規事業分野を担う「Eco・SAソリューション事業開発部」を設置するなどが骨子。オートメーション総合メーカーとしての形を整えグローバル展開を始める。
承継事業は制御デバイス、パナソニック電工竜野(兵庫県たつの市)、パナソニック電工自動化控制上海有限公司。商品は表示器、画像処理、PLC、紫外線硬化装置、タイマー・カウンター、温度調節器、リミットスイッチ、操作用スイッチ、アワーメーター、電力量計、ソレノイド、ファンモータ、カスタム商品、部品加工など。
生産体制は、本社(春日井市)、九州、中国・蘇州に新たに竜野、中国・上海が加わり5工場となる。台湾SUNXはパナソニック電工販売台湾へ統合。
売り上げは事業承継の186億円(09年3月期時点算出)が下期から加わる。その結果、今期は350億円前後(本紙推定)、来期は500億円台へ規模拡大するものと予想され、オートメーション総合メーカーが誕生する。
新生に相応しい形態に整えるため機構を改革した。
新組織は、マーケティング統括部を設置しセンシングコントロール営業開発部、プロセッシング機器営業開発部、営業企画部、グローバル営業開発部、海外営業推進部を設けてグローバルシームレスマーケティングを推進する。また、社長直轄の中国事業統括部を設置し企画・開発・調達・生産・販売を統括、中国での事業を拡大する。
基盤の事業はセンシングコントロール事業部とプロセッシング機器事業部の2つに集約。センシングコントロール事業部にセンシングコントロール商品企画部、センサ・セーフティ商品開発部、アプリ計測商品開発部、技術部を設置。プロセッシング機器事業部にプロセッシング商品企画部、LMP商品開発部、精機商品開発部、技術サービス部を置く。今後の新規事業分野としてEco(生産活動・暮らし)・SA(交通・商業施設)ソリューション事業開発部を設置、事業領域の拡大を目指す。
機構改革に伴い、役員の昇任と担当業務も次の通り変更する。
▽兼中国事業担当
取締役社長荒谷悦司▽技術担当(全社技術担当)専務・品質・環境・安全担当指宿真▽専務・センシングコントロール事業担当兼Eco・SA事業担当(取締役)沖光二▽営業担当(センシング事業担当)常務矢野敬三▽プロセッシング事業担当(LMP事業担当)常務・海外営業担当満尾一彦。
同社はFAセンサーを主にしてきたが、パナソニック電工FA事業承継により今後「産業から社会生活までセンシングとコントロール技術で『環境・安全・快適』ソリューションをグローバルに提供」する新生企業体を目指す。