オムロンは、同社の多機能型小型インバータ「SYSDRIVE
MX2シリーズ」専用のEtherCAT通信オプションユニット「形3G3AX―MX2―ECT」=写真=を発売した。標準価格8万円。年間販売目標は2000台。
EtherCATは、Ethernetベースでリアルタイム制御を可能としたオープンネットワーク。超高速と同期制御を同時に実現し、配線効率を考えたバストポロジーを採用。Ethernetで課題であったハブ、スイッチを多用した複雑な配線形態を効果的に解決する。モーション制御を含めたマシン制御用ネットワークとして、今後の拡大が見込まれている。
新製品の通信オプションユニットは、多機能型小型インバータSYSDRIVE
MX2シリーズを、超高速モーションネットワークEtherCATに接続する製品。EtherCATに接続することで、入力機器のセンサや出力機器のサーボモータ、MX2シリーズインバータを組み合わせ、マシンの高速・高精度制御を実現する。単軸の起動にかかる時間は、従来のフィールドネットワークDeviceNetに比べ半減する。また、24軸など多軸アプリケーションの場合でも、単軸との起動時間差は3ms程度で高速性を損なわない。
さらに、EtherCATはシステムの立ち上げやすさが特徴で、様々な機器を1種類の通信ケーブルでつなぐことができ、配線や組み立ての簡単化を実現する。これらにより、生産タクトタイムの短縮に加え、装置設計期間、配線時間、装置立ち上げ期間の短縮などに貢献する。PLCとインバータを接続する際、使用頻度の高い制御情報やステータス情報をI/Oエリアに割付けるだけで、従来のシリアル通信などで必要だったハンドリングやコマンド発行処理など煩わしい作業が不要となり、装置設計期間の短縮に貢献する。