三菱電機は、生産設備の使用電力をきめ細かく計測して効率的なエネルギー管理を実現する計測機器として、同社の汎用シーケンサ「MELSEC―Qシリーズ」のベースユニットに装着できる「電力計測ユニット」(QE81WH)=写真=を1日から発売した。標準価格は7万円で、2010年度2000台、11年度6000台、12年度1万台の販売を計画している。
新製品は、シーケンサのベースユニットに装着できることから、シーケンサとの通信線や通信ユニットが不要となり省配線・省工数で、通信プログラムの作成作業もなしで、システム構築がスムーズに行える。
ユニットの外形サイズも27・4×98・0×90・0ミリと小型で、従来別置きだった電力計測機器の設置スペースが不要になる。
また、単相2線から3相3線まで、生産設備ごとのきめ細かな原単位管理をサポートした使用電力計測で、省エネや生産性向上に繋がる。しかも高速通信利用により、250msと従来よりも短い周期でのデータ収集が可能。
近年の製造業では、品質向上や稼働率・歩留まりの向上については各種生産情報を「見える化」しているが、消費エネルギーについては工場や生産ライン全体が把握できている程度で、生産設備や装置ごとの把握には至っていないのが現状と言われる。
同社では、このエネルギー情報を取得し、「見える化」を支援する機器として、「電力計測ユニット」を開発した。
また、従来から提案している生産情報の見える化を推進する「e―F@ctory」と、省エネを支援する「エコファクトリー」を融合させた省エネ推進の新コンセプトとして「e&eco―F@ctory」を掲げ取り組みを強める。