安川電機は、業界最高水準の変換効率を実現した太陽光発電用パワーコンディショナ「PV1000」=写真=を開発し、製品化第1弾として公共・産業用途向けに200V3相、及び200V単相10kWを21日から販売開始する。価格は135万円(200V3相10kW鋼板筐体)。2010年度500台の販売を計画。
新製品は、汎用インバータで培った世界最高レベルの高効率パワー変換技術により、変換効率94%以上を実現している。
また、複数の太陽電池アレイによって発電された直流電力を一つにまとめる機能を持つ接続箱や、日射計や気温計から出される電気信号を、記録計等で使用できる電気信号に変換する気象計変換器など、通常外部設置が求められる機能を標準で内蔵した。
入力電圧も、DC100V~600Vと広範囲運転ができ、DC250V以上の定格出力が可能など、太陽電池接続の自由度を高め、使用場面に合わせた柔軟な使い方ができる。しかも、系統停電時の非常負荷運転用として、自立運転機能も持っている。Jet(電気安全環境研究所)認証取得済み。今後、5kWレベルの小容量から100kWレベルの大容量機種まで、ラインアップの充実を進めることにしている。
パワーコンディショナは、太陽電池パネルによって発電された直流電力を交流電力に変換し、電力網に供給したり、一般の電気機器で使用できる電力を作り出す機器。
同社は、中期経営計画「Challenge100」で、新規事業の柱の一つである「環境エネルギー」事業領域で取り組みを開始している。
このなかで、風力や太陽光など自然エネルギーによる発電関連分野を「創エネルギー」分野と名付け、同社のパワー変換技術をベースに自然エネルギーを効率よく活用する製品開発に取り組んでいる。