山武は、工場の省エネルギーソリューション「ENEOPT」のラインアップを拡充した。新たに追加したのは「気体漏洩巡回診断サービス・リークタンサー」(最小構成価格30万円から)、「ENEOPTairdep(エアー減圧制御)」(同200万円から)、「ENEOPTcomp(コンプレッサ最適制御)」(同600万円から)、「ENEOPTpump(ポンプ最適制御)」(同300万円から)。初年度8億円、3年目40億円の売り上げを計画。
同社は昨年8月、センサーやスイッチ、フィールド機器などの計測機器や、制御・監視システム、生産管理システムなど豊富な製品と、現場密着型のエンジニアリング・サービスなどの、省エネ・省CO2ソリューションに関する経験やノウハウをパッケージ化し「ENEOPT」として発売した。
ENEOPTは、工場やプラントの原動力設備等(供給側)で製造されるエネルギーと、生産設備(需要側)で使用されるエネルギー(エアー、蒸気、温水、冷水、ガス、電気)に着目し、需要側で必要なエネルギーを供給する「連携制御」や、生産状況にあわせて工場全体でエネルギー効率を高めるような「全体最適制御」など、より生産プロセスに踏み込んだ省エネを提供することが可能になる。
今回発売したのは、工場のエネルギー使用量の約2割を占める圧縮エアーの段階的な省エネソリューションパッケージで、対応言語は日本語のほか、英語、中国語。
「気体漏洩巡回診断サービス・リークタンサー」は、配管の漏れを特定し修理することで、気体のムダとエネルギーコスト削減を図るもので、同社の専門員が気体漏れを探索し、調査報告書を提出するサービス。
「ENEOPTairdep(エアー減圧制御)」は、系統ごとに管末の圧力を補償する制御を行うことで圧力を下げ、系統の省エネにつなげる。また、休日などの非稼働時間の圧力を減圧するスケジュール運転機能や、削減効果やエアー漏れ量などが可視化可能な「見える化」画面も用意している。
「ENEOPTcomp(コンプレッサ最適制御)」は、エアーコンプレッサ群の最適稼働により、生産に必要な圧縮空気を適切に供給し、現場負荷や操業スケジュールに合わせて省エネを実現。さらに、ENEOPTairdepとENEOPTcompの連携で、効果を最大にすることができる。
「ENEOPTpump(ポンプ最適制御)」は、エアーコンプレッサに供給する冷却水ポンプ群の台数制御を行うことで、圧縮エアーのトータルエネルギーコストの低減を実現する需要量に応じて、送水圧力設定を下げる制御を組み込むことで、更なる省エネ化が図れる。