横河電機は、海外市場で販売しているコリオリ式質量流量計「ROTAMASS(ロータマス)3シリーズ」=写真=を国内で販売開始した。価格は115万円から。2010年度100台、12年度1000台の販売を計画しており、高機能材料や薬品などのファインケミカル分野をターゲットに、12年に国内のコリオリ式流量計市場シェア20%以上の獲得を目指す。
コリオリ式流量計は、質量流量計として、高い精度で、多種類の流体(液体、高粘度液、スラリー、気体)の質量、密度、温度を直接測定できるという特徴があり、同社は93年からドイツの子会社のロータ・ヨコガワで製造し、欧州、北米、中東、東南アジアを中心に販売、累計で3万台の納入実績を有する。
これまで、日本のファインケミカル分野では、高精度だが高価なコリオリ式流量計の導入はあまり進んでいなかったが、国際競争の激化に伴い国内では付加価値の高い製品の生産割合が増えることが見込まれることから、日本市場への投入を決定した。
機種は口径で15ミリから125ミリまでで、流量レンジで0・1t/h以下の小流量から100t/hまで幅広い流量レンジがそろっており、しかもひとつの口径で複数のフランジサイズに対応でき、測定に最適な口径を選択することができる。
また、ゼロ点安定性に優れているため、少ない流量でも、指示値のプラマイス ナス0・1%の高い精度(液体の場合)で質量流量を測定することが可能。
精度も0・3~2・0g/立方cmの広い範囲で、0・008~0・0015g/立方cmという高精度で密度を測定できる。