自動認識システムの大手である東研は、新製品開発でもリーダー的存在であり、業界に先駆けて新技術を取り込んでいる。東京ビッグサイトで9月14日から4日間開催の国際物流総合展、15日から3日間開催の自動認識総合展では最新機器・システム技術を出展し自動認識システムソリューションを提案する。その出展製品の一端を紹介する。ハンディターミナルTBR‐6020は、Windows
EmbeddedCE6.0R3を採用した新製品である。低消費電力の最新型CPU「OMAP3503600MHz」により、従来モデルと比べ稼働時間が長くなっているほか、計算処理時間も約2倍に高速化している。搭載メモリ(flashROM)の容量を、従来モデルの8倍(1GB)に大幅アップしており、データをより多く格納できるようになった。同時に、VGAパネル搭載により大容量の情報を画面に表示可能にし、切替機能でQVGA解像度にも対応できる。
さらに照度センサーを搭載し、周囲の明るさを感知してディスプレイの明度を自動調整するため、省電力で長時間の運用が可能であるのも特徴。TFIR‐3171は、Cマウントレンズを選択することで読み取り距離、シンボル密度、ワーク素材色など様々な条件下でも優れた読み取り能力を発揮する高性能・小型の新しいイメージャーで、グローバルシャッターでラインを止めることなく高速移動のコード読み取りもできる。
ダイレクトマーキングなど低品質のメーキングに対して「画像前処理機能」や、読み取り状況に合わせて自動設定する「テーブルモード」など現場で必要な機能を備えている。
また、LANインターフェイスに対応しており、高速通信による画像データ送信、ネットワーク経由でのメンテナンスも可能である。ハイブリッドスキャナTHIR‐6000RFは、130万画素メガピクセルカメラのイメージャーエンジンを搭載し、あらゆるバーコード、2次元コードの高速読み取りができることに加え、各種HF帯ICタグへの読み書きが可能な画期的なリーダーで、製造、物流など幅広い業種で好評を得ている。
対応ICタグはHF帯「Tag‐itHF‐I」「IcodeSLI」「my‐d」「MB89R118」「MB89R119」の各種。
THIR‐6000RFは、2メートルの落下試験をクリアし、保護構造IP64の防塵防滴性能を備えているため耐環境性に優れ、製造業や物流業など悪環境下でも威力を発揮できる。バーコード、2次元コード、ICタグ読み取りが可能であるにもかかわらず、重さは僅か175グラム(有線タイプ本体)と非常に軽く、作業効率の向上にも貢献する。
このほか(1)オートセンスモードを搭載、専用スタンドに乗せ伝票や製品、ICタグをかざすだけで読み取りが可能であり、作業者のデータ読み取り負担を軽減(2)バイブレータ機能により、読み取り時や通信時に任意で振動させることでヒューマンエラーを防止できる。騒音ノイズの多い場所でビープ音を聞き逃しても手元の振動で確認できるのも心強い、などの特徴がある。
インターフェースは、USB/HID、Bluetooth。