政府は「規制・制度改革に係る対処方針」を閣議決定し、太陽光発電、水力発電、水素ステーション、コージェネレーションなどの普及へ建築基準法、電気事業法などが見直されることになった。配電制御システムや制御機器業界にとって関連市場の拡大が見込め、改革内容と措置期間に注視している。
規制・制度改革に関する分科会の報告書(案)では各府省庁が取り組む規制改革事項・対処方針がまとめられている。
配電制御システムや制御機器業界に関連するグリーンイノベーションワーキンググループでは再生可能エネルギーの導入に向けた規制の見直し、燃料電池自動車・水素ステーション設置の規制再点検、スマートメータの普及促進に向けた制度環境整備、コージェネレーションの普及拡大及び排熱の利用拡大に向けた道路法の運用改善など。
再生可能エネルギーの導入促進に関しては、小水力発電の導入円滑化、風力発電の導入促進に係る建築基準法の基準見直し、大規模太陽光発電設備に係る建築基準確認申請の不要化、小規模分散型発電設備に係る保安規程の作成義務や電気主任技術者設置義務の緩和などが盛り込まれている。
太陽電池発電設備は電圧600V以下で出力20kW未満が一般用電気工作物となっているが、規制見直しにより電圧600V以下・出力20kW以上50kW未満まで一般用電気工作物とされる見通し。こうした制度改革による設備の普及促進は、直接・間接的に配電制御システムや制御機器の需要増加につながる。