日本電気制御機器工業会(NECA、舩木俊之会長)は、「環境セミナー2010」を東京・汐留のパナソニック電工東京本社ビルで22日開催、会員・非会員合わせて54人が参加した。
NECAの環境委員会と技術委員会が企画したこのセミナーでは、環境関連のホットな情報が報告されることから注目されている。
最初に、技術委員会の佐川浩二委員長が「NECAの地球温暖化対策への取り組み」と題して報告した。NECA会員へのCO2排出量や省エネアンケートの結果報告、CO2排出量削減に繋がる事例紹介などが行われた。
続いて環境委員会の鈴木和美委員長が「生物多様性保全の必要性について」と題し報告した。生物多様性条約の第10回条約国会議(COP10)が10月18日から名古屋で開催されることもあり、生物多様性の危機の現状とその必要性について説明した。環境破壊などによる環境負荷の増大が生態系を乱し、持続可能社会の構築・維持を危機に陥れていることを強調した。
最後に経済産業省の前商務情報政策局情報通信機器課で、現在経済産業政策局産業資金課の谷浩課長補佐が「世界の環境規制と日本の取り組み」と題して講演した。中国版Weee(廃家電機器回収条例)の11年1月施行をはじめ、中国RoHSや欧州RoHSの改訂内容、インドRoHSの動きなど、海外の最新規制情報が報告された。
環境規制は国益とも絡み、外需が中心の日本にとって大きな影響を受けるだけに、最後まで熱心な聴講が続いた。