【名古屋】パナソニック電工SUNXは、中国での製造販売強化、新分野のエコ・SA(ソサエティ・オートメーション)事業の伸長などにより、2015年度の売上高は、10年度の2倍以上の600億円、営業利益率15%以上を目指す。海外販売比率も10年度の約34%から、15年度には約50%まで高める計画である。
同社は、10月にパナソニック電工のFA関連製品の製造・販売に関する事業を承継し、社名もSUNXからパナソニック電工SUNXに変更した。
これにより、製品群が充実し、製品ブランドもすべて「Panasonic」に統一され、よりグローバルな企業を目指していくことになった。
10月には大幅な機構改革も行い、マーケティング統括部を設け各国の営業情報を一本化しシームレスな営業展開を可能にする。また、社長直轄の「中国事業統括部」の設置、新規事業分野の拡大を図るための「Eco・SAソリューション事業開発部」の設置などを実施した。
中国事業統括部は、現地子会社でPLC、インバータなどを製造するパナソニック電工SUNX上海と、センサ、レーザマーカなどを製造するパナソニック電工SUNX蘇州を統括する。
両社は、「地産地消」の考えの下、企画・開発・調達・生産・販売を一貫して行える体制を整えつつあり、日系企業向けだけでなく、中国市場をターゲットにしたPLCなどの製造も開始している。
今後、中国で部品なども調達し、現地の市場に合ったセンサなどの製造も行い、売り上げを増加させる。15年度の海外販売比率50%の約半分を、中国市場が占める見込み。
新事業のエコ・SA事業では、培ってきたセンシングとコントロール技術をベースに、工場などの生産現場、街中の商業施設、暮らしに関連する施設などの自動化を実現、安全で快適に暮らせる社会環境づくりを目指す。
市場のニーズをとらえながら、新しい製品を開発していく。
「センサなど従来からの特徴ある強い製品に加えて、新しい分野にも進出し、世界共通『Panasonic』ブランドを活用してグローバルに戦っていく」(荒谷悦司社長)ことで、10年度の売上高予想270億円を、12年度420億円、15年度600億円まで伸ばす。