制御システムを丸紅から受注ヨコガワ・エンジニアリング・アジア

横河電機の子会社であるヨコガワ・エンジニアリング・アジア(本社=シンガポール、黒須聡社長)は、シンガポールの大手電力会社チュアスパワー傘下のIPユーティリティ社が、同国ジュロン島テンブス工業地区に建設するバイオマス・石炭混焼コジェネレーションプラント(蒸気供給量1時間あたり1000トン、最大発電容量約16万kW)のボイラ、タービン、及びその付帯設備向けの制御システムを丸紅から受注した。

バイオマス・石炭混焼コジェネレーションプラントは、再生可能な資源として注目されるパームやし殻を活用した、同国で初めての環境配慮型の大型発電設備。CFBボイラ43缶、バックアップボイラ3缶、及び蒸気タービン3基から構成され、同タイプのプラントとして世界最大規模となる見込み。操業開始予定は2012年で、テンブス工業地区企業に蒸気を供給する。

今回受注したのは、ボイラ、タービン及びその付帯設備の制御を行う統合生産制御システム「CENTUM
VPシリーズ」、プラント設備の状況をリモート監視し、診断機能により故障の予兆を捉える統合機器管理ソフトウェアパッケージ「PRM」、及びプラント情報管理システム「Exaquantum」で、納入、エンジニアリング、機器据付、試運転も含まれる。

今回の受注要因は、(1)ヨコガワ・エンジニアリング・アジアの高いエンジニアリング能力とプロジェクト遂行姿勢(2)チュアス発電所及びセラヤ発電所といった同国における発電所向け制御システムの納入実績(3)電力のみならず、石油、化学プラントでも定評のある製品の信頼性等がユーザから高く評価され、信頼を得たことなどが挙げられる。

今回のテンブス工業地区の複合ユーティリティ設備には、コジェネレーションプラントのほか、海水淡水化設備や排水処理設備といった重要な設備も含まれており、同社では今回の受注を弾みにバイオマスを活用したコジェネレーションプラントを含む再生可能エネルギー分野の制御ビジネスでも事業拡大を目指す。

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