デフレ脱却国民会議が立ち上がった。設立趣意書には「人々はモノよりお金に執着してモノが売れず企業業績が悪化、失業者が増える」現状から抜け出すことを宣言している。デフレは買い手市場である。衣類なども新興国からの商品が出回り、驚くほど安い▼制御機器業界も価格の下落現象が起こっているのだろうか、気になり03年と09年の単価を調べてみた。検出用スイッチ58・6%、PLC30%、「その他の制御リレー」27・7%とそれぞれ下落している。電磁開閉器はほぼ横ばい。単価アップもある。保護継電器が2・5倍、操作用スイッチ30・2%上昇、電磁リレー13・7%上昇などである▼製品機能の向上などを加味しなければならず、単純な比較はできないが、単価が2・5倍上昇から約60%下落までと、幅の大きさに驚いた。原因は海外生産の可否よりも需要家層にありそう。単価の下落は避けたいが、今後、新興国からの流入が増えると予測されており、販売価格競争はより激しくなる▼製造業に限らずサービス業も海外市場を求めて日本から出て行く。また、少子社会の出現を考えると、量の拡大は期待できそうもないが、市場の多様化、ニッチ化で高機能タイプの需要が増え、平均単価を押し上げる。要は、汎用それとも特別仕様のどちらの市場に注力するかである。
分岐点
オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。
購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。
オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています
- 次の記事へ2010年11月10日
分岐点