IDECは、最新国際安全規格に対応し、コンパクト設計でメンテナンス性を向上した、安全リレーモジュール「HR2S形」=写真=を発売した。標準価格2万円~3万5000円。初年度販売目標は3000個。
安全リレーモジュールは、非常停止用押ボタンスイッチや安全スイッチなどの安全情報入力でフェールセーフに機械の起動を許可する。例えば、非常停止用押ボタンが操作されて安全情報がなくなった場合、フェールセーフに機械の運転を止めさせるという重要な役割を持つ。
フェールセーフとは、部品や機器やシステムなどが故障しても安全側となるようにすることで、危険側故障が最小化されていることを示す。
従来の安全リレーモジュールはサイズが大きいのが課題となっていたが、HR2S形は従来機種よりコンパクト設計(横幅22・5ミリ=HR2S―301P/同―301N形、横幅45ミリ=同―332NT形タイムディレー出力付き)で狭い場所でも設置可能。
また、着脱式のスプリング端子台方式やコネクタカバー機構の採用により、作業者のメンテナンス時の配線作業、接続不具合の発見などが簡単に行える。棒端子を使用すれば工具不要。
最新国際安全規格の対応パフォーマンスレベルPLe(ISO
13849―1:2008)に対応。PLとは安全機能の維持能力に制御システムの信頼性などの要素を加味した指標で、a~eの5段階あり、eが最も安全性能が高い。
対応可能なカテゴリは4(EN
954―1)。安全機能を決定する指標で、B、1~4の5段階あり、4が最も安全性が高い。
従来機種にはなかったタイムディレー出力のカテゴリ4に対応するほか、31通りの時間設定が可能。