オムロンは、10ミクロン精度の安定した計測を簡単かつ低価格で実現したCMOS(相補性金属酸化膜半導体)搭載のレーザ変位センサ「スマートセンサシリーズCMOSタイプ
形ZX2シリーズ」=写真=を発売した。標準価格8万8000円。
レーザ変位センサは、レーザ光をワークに照射し、その反射光の位置や距離をPSDやCMOSなどの受光素子で検出し、ワークの変位量を測定するセンサ。特にCMOSタイプは、シャッタ時間が調整できる撮像素子で、ワークの色や材質の影響を受けずに安定的な計測が可能である。
液晶・半導体・自動車・二次電池など様々な分野でワークの高さ・厚み・反りといった計測に使用されている。
形ZX2シリーズは、独自開発の10μメートル精度の受光素子HSDR―CMOSを搭載。レーザパワーの無段階調整アルゴリズムにより、金属やゴム、透明体など従来計測しにくかった黒色や鏡面などの色や材質に対しても安定かつ高速に計測する。
乱反射の影響を抑えるため、投光センサヘッドにラインビームをラインナップ、計測対象物が高速移動しても安定計測する。
分解能は50ミリタイプ1・5μメートル、100ミリタイプ5μメートル。
ワークに合わせ、ボタン一つで露光時間などの計測パラメータが自動設定できるスマートチューニング機能を搭載。
ワークが複数混在するアプリケーションや、ワークの表面状態が一定でない場合でも、設定の手間を軽減。マニュアルレスで手早く簡単にセンサの設定が最適化できる。
保護構造はIP67準拠、粉塵や水のかかるような現場でも安心して使用できる。また、ロボットケーブルを採用、可動部での使用も安心である。
さらに、独自の組立方法による樹脂ケースを採用したことで、世界最小のCMOS搭載レーザ変位センサヘッドを実現。装置への取り付け自由度が向上(同社比5分の1)し、狭いスペースや天井などへの取り付けが可能。
そのうえ、従来機種とほぼ同等の性能を持ちながら、標準価格8万8000円と従来比3分の1の価格を実現した。