鉄道車両から運行システムまで鉄道に関する最新情報が一堂に集まる「鉄道技術展」(主催=フジサンケイビジネスアイ)が11月10日から12日までの3日間、幕張メッセ(ホール7)で開催される。開場時間午前10時~午後5時。入場料は2000円(但し、招待状持参者、事前登録者、学生は無料)。事前登録は(http://www.mtij.jp)。今年が第1回目となる同展は、乗客1人あたりのCO2排出量が他の輸送手段に比べて格段に少ない鉄道に焦点を当てて、安全・安心・快適・環境・省エネの鉄道技術の普及・向上を目指すもの。
こうした時代背景もあり、出展者数212社・団体315小間と関心の高さを示している。
出展内容は、車両関係で車両技術(構造、材料、管理、力学、検査、保守)、旅客部構造で(構造、材料、管理、力学、試験・検査・保守)、快適性・安全性の追求、ユニバーサルデザイン、バリアフリーなどが、また、非車両関係では、駆動構造で軌道技術(構造、材料、管理、力学、検査・保守)、架線、トンネル、橋梁、高架橋、信号保全設備、電力供給技術、車両基地、車両工場、防災技術(地震、降雨、降雪、強風、斜面の危険、河川の氾濫など)、運行システムでは、車両制御技術、気象情報、輸送計画、安全と運転事故防止対策、電力供給計画(省エネルギー対策)鉄道通信・無線、路線計画、騒音・振動対策が、さらに乗客利用部では構造物技術、駅の快適性(安全、ユニバーサルデザイン、バリアフリー、照明・LED)、防災対策、線路上空利用、旅客営業のための設備、駅中ビジネス、駅周辺開発計画、予約システムなどが展示される。
交通システムでは、超高速鉄道、都市高速鉄道、路面電車、モノレール、新交通システム、都市交通・急こう配鉄道、地下鉄、貨物などが披露される。
そのほか、海外の鉄道事情などの紹介も行われ、鉄道に関する情報がワンストップで収集できる。
特に鉄道車両関連の需要裾野は大変広く大きいことから、スイッチやコネクタ・端子台、開閉機器・装置、表示機器など制御機器関連の出展も多い。鉄道運行システムのネットワーク化に対応した、通信用コントローラや避雷対策機器なども展示される。
一方、特別講演やセミナー、技術説明会など多彩な併催企画も予定されている。
特別講演は、「世界の鉄道プロジェクトと日本の海外展開戦略」と題し、国土交通省鉄道局技術審議官・米澤朗氏が、10日午前10時30分~11時15分まで行う。
地球環境問題と厳しい経済情勢への対応から世界各国で検討、推進されている鉄道プロジェクトを概観するとともに、安全・信頼の実績を誇る日本の新幹線や都市鉄道等の鉄道技術・システムがいかに海外展開を図るべきか、最近の動向とあわせて紹介する。会場は国際会議場。定員200人。
セミナーも国際会議場で行われる。いずれも参加希望者は事前登録が必要で、内容によってはすでに満員となっているものもある。
さらに、製品技術説明会も展示会場(7ホール)内の会議室で19のプログラムで予定されている。