電気制御機器の2010年度上期(4~9月)の出荷額が3094億6000万円と、前年同期比62・1%増加した。これはリーマンショック前の08年度上期比では94・6%の水準で、約5ポイントまで迫っている。
日本電気制御機器工業会(NECA)では、10年度上期の出荷見通しを約8・0%増の2790億円としていたが、これを10・9%上回った。国内出荷額が1838億円(同52・7%増)、輸出が1256億円(同78・1%増)となっており、輸出はリーマン前の水準を超えており、輸出比率も半期では初めて40%を超える40・6%となって、過去最高を更新した。アジア・太平洋地域の堅調な需要拡大が牽引しているが、第2四半期(7~9月)は多少勢いが落ちている。
国内は、景気刺激策の効果や半導体製造装置、工作機械の復調などが大きい。
製品別でも、5大品目(制御用リレー、操作用スイッチ、検出用スイッチ、制御用専用機器、PLC/FA)すべてが2桁の伸びを示している。特に検出用スイッチ、PLC/FAの輸出は2倍と大幅な増加となっている。
なお、NECAの期初年間出荷見通しは5700億円(同25・1%増)であるが、上期の実績と多少不安のある下期の見通しを加味しても、3年ぶりの6000億円台突破の可能性がかなり高くなってきた。過去最高の出荷額は、07年度の6682億円であるが、この89・8%まで回復したことになる。