日本電子機器輸入協会(JEPIA、中上崇会長)はこのほど、大韓貿易投資振興公社(KOTRA、趙煥益社長)と事業協力に関する了解覚書を締結した。日韓中小企業の電気電子部品・機器、素材及び関連の共同研究、製品開発、販売など業務・資本提携、韓国進出を支援するため両団体が相互に協力する。
JEPIAは1976年設立。欧米の電気・電子機器の輸入促進活動に加え、20年前からは台湾、韓国、中国などアジアに軸足を移し、専門的な技術を付加した経済交流を深めている。韓国に対しては、ミッションを派遣して中小企業製造業の貿易促進に取り組んでいる。
KOTRAは貿易振興のための韓国政府機関として1962年設立。日本では東京、大阪、名古屋、福岡にコリアビジネスセンターを設置し日韓両国の貿易・投資拡大を展開している。
また、東京IT支援センター、東京輸出インキュベーターセンターも運営している。
両団体は今回の覚書締結により、今後、日韓企業の事業提携をより活発化させる。
覚書内容は(1)両者が日本と韓国企業間の部品素材及び関連産業の経済交流を活性化させるために推進する事業において、保有情報の提供、ネットワークの共用などの相互協力を行う(2)特に韓国企業―グローバル企業間の製品開発、R&D、マーケティングなど事業全般にわたる戦略的提携プログラムの推進を目的として、KOTRAが推進している「グローバルパートナリング事業」において、案件発掘のための相互協力を行う。
JEPIAでは12月開催のエンベデッドテクノロジー2010の会場でKOTRAを紹介するほか、KOTRA推薦の韓国企業との商談会などを計画している。
中上会長は「韓国と日本の中小企業がアライアンスを組み事業を展開する時代である。JEPIAとKOTRAが知的財産を守り、韓国の信頼できる提携先を斡旋するので相談して欲しい。韓国大手企業への販売も支援する。JEPIAはこれまでの経験と実績を活かし、中小企業の国際化に貢献していきたい」と語った。