全国電子部品流通連合会(JEP、岡本弘会長)は、「第36回通常総会」を、京都市上京区の京都ガーデンパレスで15日開催し、2009年度(平成21年度)事業報告及び収支決算、10年度(同22年度)の事業計画・収支予算などを審議し、承認した。また役員改選も行い、新しく理事2人、監事1人の選出と阪野正廣監事の退任、他の役員は留任を決めた。
総会には、会員272社から委任状を含む198人が出席した。
冒頭、岡本会長が「株価の下落や円高の進行など、過去に例を見ないほどの規模とスピードで経済が揺れ動いている。世界的にも複雑な経済状況が続いており、産業界は広く厳しい対策が求められている。当業界はエコ減税などで一時的に持ち直しているが、内容は以前のような状態に達しておらず、さらに円高が拍車をかけ、海外への工場移転などコスト削減が求められている。電子部品・制御機器業界も経営環境はますます厳しさを増しており、企業は業績のアップや生産性の向上、技術の高度化など経営体質の改善に早急に取り組まなくてはならない。JEPでは、ものづくりの大切さを認識しながらエレクトロニクス技術の向上、優れた製品・サービスが提供できるよう組合を活性化し、関連団体との連携・協力を密にし、組合活動発展のため努力していきたい」とあいさつした。
10年度の事業計画では基本方針として(1)社会・業界に貢献できる組織の確立と組合活動の推進(2)グローバル化する経済環境に対応できる流通業の経営体質強化(3)JEPホームページの充実と機関紙「電子部品流通」の充実(4)CEATECJAPANへの積極的参加(5)人材確保と人材育成による能力開発の推進を挙げている。
新役員は、中部地区の理事として協和電機の高柳秀孝氏、九州地区の理事として西日本ラジオの小柳博氏が就任した。また、長年監事を務めてきた阪野正廣氏の功績を称え、感謝状が贈られた。
総会終了後は
恒例の7地区による地区情勢報告が行われ、さらに特別講演会として、京都・東山の圓徳院住職後藤典生氏が「仏教の心と日本人の品格」をテーマに講演を行った。