【名古屋】ブラザー工業は、工作機械「CNCタッピングセンター」の新製品として、サイクルタイムを約15%削減して生産性を向上、小物精密部品の加工に適したコンパクトマシン「TC―20B」=写真=を発売した。
同社の「CNCタッピングセンター」の中で、最も小型(主軸テーパ15番)のモデルとなり、IT関連機器をはじめ、幅広い業界の小物精密部品加工に対応している。各軸の加速度の向上や工具交換の高速化などにより、サイクルタイムを大幅に短縮させ、生産性の向上を実現。
特に動作頻度の多いZ軸の加速度を大幅に増加させ、従来機比2・2倍の最大2・5Gを達成している。アーム旋回を高速化することにより、工具交換に要する時間も従来機比で50%短縮。
また、単位面積当たりの生産性を向上するため、コンパクトな従来機よりもさらに奥行きを約100ミリ削減し、設置面積は幅0・9×奥行き1・7メートルと省スペース設計になっている。
その他、(1)高精度で安定した加工を実現するため、センサーレスでXYZ全軸の熱変位自動補正システムを標準搭載(2)自社開発のNC装置「CNC―B00」を採用、USBインターフェース、メニュープログラミングや工具長範囲設定などの機能を豊富に搭載(3)新制御方式による待機電力の削減(4)LED機内灯の採用により長寿命化と省エネを実現―などの特徴がある。
主軸回転速度毎分3万回転、工具本数15本の仕様で、標準価格は819万円。毎月100台の販売を予定。