オムロンは、簡易検査用モデルの設定容易さと、高機能モデルの多彩な計測機能を併せもつ視覚センサ「FZ―Liteシリーズ」=写真=を発売した。オープン価格。
同社は、今年7月に画像処理の知識を持たなくても簡単に使用できる視覚センサFQシリーズを発売、好評を得ている。
一方、視覚センサは傷や汚れ、色ムラなど美観検査や寸法測定などの要求が高まっている。
FZ―Liteシリーズは、FQシリーズの画像が簡単に撮影できるハイパワー照明一体型カメラと、高機能モデルに限定されていた光沢・外乱光の影響を受けず画像を安定して撮像するHDR機能、さらに美観検査など幅広い用途に対応できる計測機能を搭載。
加えて、工場の通信システムとして広く普及しているEtherNet/IP、汎用EtherNet、汎用シリアルなど各種通信インタフェースに対応し、あらゆる高度な検査を実現する。
ハイパワー照明付きカメラは、LEDの照明光を効率的に照射する独自の光学系技術により光量を従来比4倍にアップ。追加照明なしで、視野内を均一な明るさに照らすことが可能。
また、金属面や光沢面にも対応できるよう検査対象物から正反射光だけをカットする偏光フィルタを搭載した。
HDR機能は、金属やフィルムなど光沢面に発生するハレーションの影響を自動的に除去、環境が変化しても安定した撮像が可能。一般的なCCDカメラと比較し、明暗差比率が最大5000倍に拡大できる。
リアルカラー処理としてRGB各256階調、合計1677万色のフルカラーで画像を取り込み、高速に計測。自然光に近い照明下でも安定して計測する。
また、上位モデル限定の200万画素カメラも接続可能。外観検査や寸法検査など高分解能が必要な検査にも対応するほか、外観検査や寸法測定など21種類の計測処理を搭載、導入工程の拡大に対応する。
そのほか、複数個所の組み合わせ検査や分岐処理など、複雑な計測フローもプログラムレスで簡単に設定できる。