FAパソコン・コンピューターは、高温・多湿、油滴・水滴が飛び散るなどの悪条件下での使用といった耐環境面や、プレス機・多軸モーション制御などが近くにある際の耐振動面など過酷な現場でも、長期間安心して使える。最近は、ゲーム業界や業務端末といった領域でも信頼性を求めてFAコンピュータを使用するところが増えており、今後も市場が伸長することが確実視されている。現在の市場規模は、FAパソコンが250億円前後、パネルコンピュータが80億円前後と推定される。
製品の傾向は、小型・薄型・軽量化、処理スピードの高速化など、使いやすさと設置制約をなくすための開発が著しい。
CPUはPentium43GHzクラスを搭載した製品が主流であったが、最近では最先端のデュアルコアCPUや、メモリ2GBクラスのハイスペックな製品が求められている。インターフェイスについても増設コストを少しでも減らすために豊富なシリアルやUSB、拡張スロットを持つことが必要とされている。最近の主流としては、インテルのデュアルコアCPU
CoreTMDuo2GHzクラス、チップセットには945GME以降に対応した製品に焦点が当たっている。
熱対策では、熱分布を計算した基板や筐体設計で放熱効率を高める工夫がなされている。防塵についても、ファンの吸排気バランスを確保することで塵埃の侵入を防止している。さらにRAS機能も充実し、システムの動作診断、異常の早期検出・復旧支援を行い、万一の異常発生時にも、業務への支障を最小限に食い止めることができる。