端子台、コネクター、ケーブルアクセサリーなどの配線接続機器は、電気や通信などを裏から支える重要部品として、幅広い分野で使われている。市場規模は端子台で300億円前後、コネクターで6200億円前後、ケーブルアクセサリーで70億円前後と見られる。2008年から09年にかけて大きく減少したが、再び回復基調に入って市場を拡大している。顧客の海外移転の影響も受けて、内外一体となった戦略が重要になる。
端子台は、インバータやサーボ、PLCなど生産回復や、エアコンなど空調機器の拡大、自動車を除く設備投資の活発化、社会インフラ関連の電力、新エネルギー、鉄道などの需要増を追い風に伸長を続けている。この基調は11年度も続くものと思われる。
製品的にも小型化と配線作業の省力化に向けた取り組みが著しい。
小型化傾向は電子機器の小型化と微少電流化の中で志向されており、プリント基板タイプが増加傾向だ。
また、欧州タイプといわれる圧着端子を使わない方式が、作業性の良さに加え、端子部が露出しないことなどから今後もウエイトを高めそうだ。
一方、コネクターも産業用から民生用まで各タイプがあるが、ネットワーク化の進展、デジタル機器の普及などの中で用途開拓が進んでいる。スマートフォンやゲーム機器などの普及がコネクター需要を大きく押し上げそうだ。
ケーブルアクセサリーは、自動車や電子機器の増産に合わせて伸長を続けている。地球環境に配慮した3Rをコンセプトにした製品の開発にも取り組んでいる。