FA用センサは、制御機器の中核をなす製品で、FA分野以外にも市場が拡大している。日本電気制御機器工業会(NECA)の検出用スイッチの出荷統計では、08年度が959億円(前年比23・6%減)、09年度は上半期が需要低迷したが、下期以降順調に需要が回復し、年間では824億円(同14・2%減)となっている。
FAセンサの中でもシェアが高い光電センサは、LEDや半導体レーザを光源にした非接触センサ。長距離検出には透過型が最適で、回帰反射型は配線工数や設置工数が半減できるメリットがある。FA分野では、超小型ヘッドで取り付けスペースが小さく微小物体も検出する光ファイバー式アンプ分離型の需要が多い。半導体や液晶製造装置では、高精度でローコストなことから光電センサの使用が増加している。3品業界では製品安全対策の観点から、用途限定センサなどの需要が高まっている。
近接センサは耐環境性に優れ、工作機械やロボット向けなどを中心に需要があり、光電センサとは異なった市場・用途を形成している。検出距離300ミリ対応や使用温度120度の耐熱性タイプもある。
エリアセンサやマットスイッチ、ライトカーテンなどの安全対策用センサは、安全重視の観点から需要が拡大している。
また、回転角変位をデジタル量に変換するロータリーエンコーダや、自動車など産業分野のほか外食産業にも採用が広がるレベルセンサー、さらに安全重視の観点からフットスイッチの需要も伸長している。知能ロボット向けでは測域センサの採用が進んでいる。