操作用スイッチは、機械・装置のインタフェイスを担う重要な制御機器である。日本電気制御機器工業会(NECA)の出荷統計では、09年度263億円(前年比22・2%減)と2年続けてマイナスとなったが、昨年秋口から需要が急回復、10年度上期は同63%増の183億円まで回復している。
操作用スイッチは、工作機械やロボット、自動車製造分野など産業分野のほか、アミューズメント機器や放送機器、セキュリティ機器など幅広い分野で使用されている。
種類は押しボタン、照光式押しボタン、セレクト、カム、ロータリー、トグル、デジタル、DIP、シーソー、多方向、タクティル、スライドなど多種多様である。
機器全体の小型化に伴い軽薄短小・低背化が進んでいるほか、操作感覚の向上や確実な切り替え性能など信頼性の向上、さらに安全性とデザイン性アップの両立などの改良が進んでいる。
照光式スイッチはLEDによる高輝度化が進み視認性、長寿命性、メンテナンスの効率化が図られている。シーソースイッチは、操作時の突入電流による接点やハウジング対策が進んでいる。トグルスイッチやスライドスイッチは、接触信頼性を高めると同時に長寿命化を実現している。
カムスイッチは、多くの回路とノッチが得られるため、複雑な開閉などに対応でき、接触信頼性の確保が求められている。DIPスイッチは、端子ピッチ1ミリとハーフピッチより小型のタイプも伸長している。ベゼル高2ミリというスイッチは、デザイン性と誤動作防止という機能性を両立しており伸長著しい。