当社の制御機器事業は今上期、地域別売り上げで日・米・欧が08年並みの売り上げを示し、特に中国市場が大幅に拡大した。分野別でも車関連・生活密着・ITインフラ・IT端末全分野で回復を見せた。下期は先行きに不透明感が漂うが、年間で連結売上高1970億円(前年比23%増)、連結営業利益210億円(同147%増)を見込んでおり、収益とも過去最高を達成したい。
昨年は、10月1日付で「パナソニック電工SUNX」、「パナソニック電工タイコーデバイス」を発足させた。パナソニック電工SUNXは、FAを中心に「環境・安全・快適」ソリューションをグローバルで提供。パナソニック電工タイコーデバイスは、車載リレーのさらなる拡販の狙いがある。
今年の市場環境は、全世界で成長が継続すると見ているが、昨年と比較すると成長率は鈍化するだろう。また、為替については世界経済が安定するにつれ緩やかに円安に回帰するものと予想している。
制御機器事業の中期計画では、12年度までに基盤事業の海外展開とエコ新事業の種まきを完了し、18年度に海外展開とエコデバイスの創造でアジアのトップクラスを目指したい。
エリア戦略は中国での大増販とインド市場の攻略、製品・事業戦略ではエネルギーマネジメント事業とエコカー事業(EVリレー市場攻略)強化を掲げている。
中国は、現地商品開発・現地調達力強化、営業拠点の強化、ボリュームゾーン製品の投入を図る。インドについては「インド市場攻略プロジェクト」を下期中に発足させ、現地体制を強化する。
エネルギーマネジメント事業とエコカー事業は、パナソニック・グループの総合力を発揮し、事業を加速させる。