昨年6月に社長に就任、10月にはパナソニック電工のFA機器関連事業を、会社分割により当社が承継、社名・ブランドも変更したが、承継は計画通りに上手くいっている。前社長が進めて下さった合理化、経営体質の強化を反映し、業界の景況が上向いたこともあって、10年度上期の売上高は、前年同期比で約2倍になり、利益面でも黒字に転換した。10年度下期は半導体関連がやや落ちているものの、事業承継による上積みもあって、通期でも前年度の2倍以上の売上高300億円を達成できる見込みだ。
事業承継により、従来からのセンサ、レーザマーカに加えて、PLCなどの制御分野を手に入れ、3つのコア技術・商品が出揃った。今年は新会社の元年として、社員が一丸となり心を一つにしてこれらの技術の融合などに取り組んでいく。
特に新商品は、エコとSA(社会インフラのオートメーション化)関連事業に力を入れ、工場設備以外にビルなど様々な分野のインフラの「見える化」に役立つ無線センサなどを開発していく。
営業面では、パナソニックグループとして、FA機器関連の商材を全て提供でき、グループの販売網も使えるのが強みとなる。人材育成プログラムにより職種間、当社グループ間でのローテーションも行い各部門でリーダーを育成していく。
海外事業では、社長直轄とした中国事業統括部の下で“地産地消"を拡大し、今年中には現地子会社で企画・開発・生産した商品を現地で販売する。アジア地域のマーケティングもパナソニックグループのリソースをフル活用して強化する。
今年の景気は曇りのち晴れ。緩やかに調整しながら後半には回復していくと思う。中期経営計画の売上高目標、12年度420億円、15年度600億円を達成したい。