今年は再生の年としたい。今までやってきたことが、不景気から結果として表われるのが遅れ気味ではあるが効果が出つつある。VIP機器(視覚障害者用機器)、ソレノイド、TI(触覚情報)機器のすべての部門でそうである。
ソレノイドでは中国・上海市のKGS上海が稼働して1年経つが、当初計画を下回る生産数量である。受注が伸びないことに起因しているが、生産体制は整いつつあり、今年の2~3月には、大口注文が見込め、見通しがつく状況となる。
また、VIPのフィリピンは与えられたテーマに関して開発が行えるまで、レベルは向上してきている。
この2工場では、その国の人にまかせ、本社(日本)で技術研修を行ってレベルの向上をはかるという方法をとっている。3極体制を構築していくためには、人材の育成が重要であり、そのための研修制度をさらに充実させていく考えである。特に、技術先行の当社では最も重要である。
技術によってユーザーの要望に応える新製品を生み出し、総合的に勝てるメーカーである。全ての製品で5年間保証などの品質、サービスの向上もはかっており、最近では経営幹部も顧客に出向き細かなニーズを掴み、それを開発につなげる努力を積み重ねている。トレンドをつかみ、いかに具体的に展開していくかが重要である。ヒット商品の消音ソレノイドも、そうした中から生まれた。
また、VIP機器では、海外で中国製品との価格競合もみられ、厳しさもあるが、品質面では高い評価が得られており、逆に飛躍できるチャンスともなっている。
今期(6月決算)は15億円の売上げ目標だったが、14億4~5000万円の見込みである。利益は1億~1億2000万円の見通しである。