リーマンショック後の世界同時不況で、当社も一昨年10月期は利益を確保したものの売り上げが31億円へ大幅に減少したが、昨年10月期では売り上げが40億円を超えることができた。
昨年10月期は、上半期が半導体関連、下半期は工作機械向けなどが回復し、30%を超える伸びを示した。工業用端子台、インターフェイス端子台、PCボード、ボックス、トランス、省配線システム全てが伸長した。
今年の景気見通しは、余り良くならないと思う。お客様でも業績に格差が出ており、制御機器業界も優勝劣敗が明確になろう。
今10月期は、売上高43億円を計画している。営業のエリア制による効果が出て来ようし、昨年後半の状況で推移すれば十分に達成できると思う。直接輸出も、比率を現在の2%から5%へと高める。3年後には売り上げを50億円台に戻したい。そのため、あらゆる面での見直しを図る。
当社は、社是に“研究と努力に生きる"を掲げ実行してきたが、今年はより徹底してモノ造りの原点に戻り多面的な角度から見直しを図る。
そして、端子台主体の配線接続機器メーカーとして今後10年、20年と生きていける会社にする。将来の市場を予測しながら“良いものを安く早く"提供することに全力で取り組み、品質では欧米に、価格では中国などに勝てるようにしていきたい。既存製品の材料から設計、製造、物流に至るまで徹底的に追求し、製品の改良、新製品開発につなげる。
新製品では、3・5ミリピッチのスプリング式コネクタ端子台PCXシリーズを昨年12月に発売した。省スペースで、さらに業界初のレールへのロック機構を備えており、期待している。
使い勝手の良い独自の製品を、今後も積極的に発売していく。