昨年10月、飯塚前社長の後任として社長に就任した。ここ数年取り組んだ社内改革により、損益分岐点が下がっていることに加え、新規の事業・商品も売り上げにプラスされてくることから、今後の発展への道筋が整ってきた。
2011年3月期の連結売り上げは前期比37%増の81億円とほぼ計画通りになる見通しで、利益も黒字になるが、上方修正になる可能性もある。売り上げは過去のピーク時までは届かないが円高であることやスイッチ、コネクタ中心から、付加価値の高い成型部品やプレス部品の加工・アッセンブリの売り上げ比率が高くなるなど内容的には大きく変わっている。
11年4月から5カ年中期経営計画「PLAN115」をスタートさせる。100億円の売り上げと10億円の利益を5年間で達成するというのが目標であるが、コンスタントにこの数字が維持できるような社内体制を整備していくことが重要で、数値は全社員にわかりやすく理解してもらうためである。しっかりした基盤を作り、柱になる商品、サービスを提供できる準備期間として捉えていきたい。
その初年度の売り上げは10%増の88億円を目指すが、先行きは不透明であり、かなり努力しないと達成できない数字である。中国市場も付加価値のある拠点にするために引き続き注力していくと共に、販路も西の方にも強化したい。
スイッチ、コネクタ、端子台に加え、金型、プレス、モールド、アッセンブリなどを一貫してできるのが当社の大きな特徴であり、トータルメカニカル部品メーカーとして、製品設計段階からトータルなサービスを提供していく。また、主力のスイッチ事業も含め売り上げを元のベースに戻すための経営戦略を、今年から来年にかけて練り直す考えである。