一昨年は、リーマンショックによる世界同時不況の影響を受け製造業各社の設備投資も減少したため、非常に厳しいビジネス環境であったが、昨年は大企業を中心に業績が改善され設備投資も回復してきた。その結果として当社ソフトウェア事業の業績も挽回することができた。中盤、円高などのマイナス要因もあったが、大きな影響を受けることもなく3月期には出荷ベースで前年同期比25%増。売り上げは少なくとも10%以上の増加を見込んでいる。
昨年、当社は組織の再編を行いマーケティング機能の強化を実施した。ブランドイメージを一新した新製品「ECADdio2011」を9月に発売したことは景気の回復時期とタイミングがあったことも幸いし、業績向上の一因であったと考えている。
今年の景気見通しは判断が難しい。政府はGDP1・5%実質成長と2年連続のプラス成長を予測しているが、円高などの不安要素もあり先行きに不透明感がある。
一方で製造業における設計の合理化、効率化は今後も重要な課題となっており、今後も設計用ソフトウェア市場での需要が見込める。
特に、ECADdio2011は機能も大幅にリニューアルし、従来の電気制御設計機能に加えてハーネス設計機能を強化した。配電制御システム、生産設備からメカトロニクス装置系へとお客様の層が広がった。
今年も新バージョンの発売を計画しており、配電制御システム業界のシェアを確保しながら、さらに新規のお客様を開拓する。設備投資分野は景気の動向に左右されやすいが、2012年3月期の売り上げは昨年と同等レベルの成長を目指す。
機械メーカーなどはアジアへ生産をシフトして久しいが、海外で利用するお客様へのサービス体制も強化する。