約2年前のリーマンショック以降の不況は根深く、急回復は望めない。この環境の中で、当社では今期(3月決算)のスローガンに『結果を出す』を掲げ取り組んでいる。今年度売上げを40億円まで押し戻すことを目標に次のステップで、来期にはリーマンショック以前の水準(48億円)まで持っていく計画である。昨年9月の中間決算では目標の半分である20億円は達成しており、結果を出した。下期後半は上期のようにはいかない経済環境と予測しているが、上期に見せてくれた営業部隊の執念をもってすれば、苦戦はするだろうが、達成できるとみている。
来期(4月以降)はさらにハードルを上げ、前述のリーマンショック以前の売上げ水準を目標としたい。しかし現状の円高、雇用不安などが景気にどう波及していくのか不安要素が多く、予断を許さない状況ではある。しかし、全く不可能な数字ではない。世の中の変化、市場の変化をよく分析して戦略を立てたい。
創業社長が築いてくれたスリムで贅肉のない筋肉質な会社基盤のおかげで売り上げが落ち込んでも利益は出せる体質になっており、この大不況下でもリストラをせず、赤字を出さず、倒れない会社であり続けた。創業社長が50年間貫いた経営哲学が正しかったことを100年に一度の大不況が実証してくれた。
この2年の間、生産効率をいかに上げるかに取り組み、設備投資も行ってきた。国内の景気回復と新興国の需要増に対する備えはすでにできているとも言え、ユーザーの要望に即した商品をいかに開発していくかもポイントであり、生産効率を上げるための設備投資を継続して行っていくとともに、開発面での充実も行っていきたい。
環境の変化に迅速に対応できる体質を築き、目標を必ず達成する。結果を出す年としたい。