2011年わが社の経営戦略 新製品積極投入で顧客ニーズに対応

2010年12月期の売り上げは、09年のリーマンショックによる大幅な低下から急回復し、08年度実績同等か、それを上回る勢いで推移した。受注も非常に好調で出荷が間に合わない程である。

市況は工作機械関連、半導体製造装置を中心に好調であるが、特に中国を中心としたアジア向け海外物件を持った顧客は良いが、国内投資関連は非常に低調で大きな開きがあるなど、先行きには不透明感が残る。

ワゴグループは国内だけでなく全世界で売り上げを伸ばしており、11年度も前年度比2桁アップを見込んでいる。ただ、世界的に深刻な原材料不足から当社も大きな影響を受けている。徐々に改善の方向であるが、今春までは供給不足が続きそうだ。

今年度は、環境関連で広範囲な需要に期待している。特に電力量監視分野に注目しており、競合も多いが市場が大きく、多種多様な仕様が要求されるため、当社のオートメーション製品ワゴI/Oシステムの特徴である柔軟性をセールスポイントにして、現状の生産設備の効率化や省エネ対策として今後の導入を見込んでいる。また、FA関連に加えBA関連も省エネ対策の投資が見込まれ、ビルの配線合理化に対応した製品の採用機会が増えると見ている。ワゴはこの分野で欧州に大きな市場を持っており、今後国内でも需要が増えると考えている。

新製品としては、今年初頭にLED照明用の超小型端子台、さらにオートメーション用の主力製品はコストを現状維持のまま性能を2倍にした新型も発売する。春にはコネクタの新シリーズを投入する予定で現在、量産体制を整えている。インターフェース用モジュール製品もラインナップ拡充と共に新しいコンセプトの新製品を順次投入する。

すでにワゴグループは過去最大の設備投資を行っており、今後も積極的な市場拡大と新製品の投入を続けていく。量産機種を製造しているスイス工場、中国工場、ドイツ・ゾンダスハウゼン工場はそれぞれ約2倍の規模に拡張予定で、世界的な需要拡大にも対応していく。日本もオートメーション技術要員や営業担当を増強し、販売強化を行う。同時に得意分野ではマーケットごとに専任マネージャーを置き、市場のノウハウの集約と営業力アップを図る。

ドイツ本社はスプリング式接続技術を50年前に開発し、「Innovative
Connections」をスローガンとして端子台の技術革新のリーダーシップを取ってきた。ワゴジャパンも昨年、20周年を迎えることができたのは、顧客のご愛顧の賜物であり、今後も革新的な製品を提供し顧客のお役に立っていけるよう邁進していきたい。

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