2010年12月期の売り上げは、前年度比30数%増加し、計画を達成することができた。一昨年秋頃からの回復基調に伴いスイッチ市場も立ち上がりはじめ、特に昨年春頃は納期対応が難しくなるほど受注が増加した。期の途中で売り上げ計画の上方修正も行った。
従来から注力している鉄道車両関係向けが安定していたほか、機械関係向けも計画通り伸長することができた。
11年12月期は10%ぐらい売り上げを伸ばす方針である。リーマンショックに伴う売り上げの減少から経営的に縮み志向になっていたが、今期は対外的に積極的な取り組みを進める。営業人員を2人増やして販売体制を強化するとともに、顧客も従来の車両や機械関係に加え、放送や医療などの分野にも幅を広げることで、新たな市場の顧客にも当社の優れたスイッチを知ってもらえるようにしたい。販売競争は激しいが、スイッチの専門メーカーとして、小回りを効かせながら、深みのある営業によって、ニッチ市場であっても意欲的に開拓を進めていく。
同時に、スイス本社を中心に圧倒的な実績を有する欧州市場をはじめ、グローバルな販売・サポート体制の強みを駆使して、鉄道など海外の社会インフラ関係市場でも有利であることを強調しながら、アピール活動をしていく考えだ。
顧客のスイッチ選択基準も、機能だけでなく、デザイン面も重視する傾向が年々強まっている。当社が力を入れて販売している薄型フラットパネルスイッチは、こうした顧客志向に対応しており、大きな追い風になっている。顧客の細かなニーズに対応して、毎年バージョンアップを行っているが、今年もこの姿勢を維持しながら、「照光式押しボタンスイッチのEAO」のブランドを一層輝かせられるように、取り組んでいく考えだ。