昨年は、MTLから新社名の「クーパー・インダストリーズ・ジャパン」に変更して浸透を図るための活動を積極的に行った。かなり知名度は上がってきていると思う。
2010年12月期の売り上げは前年同期比約10%減少した。期待していた国内のフィールドバスプロジェクトがストップしているのが大きく影響した。また、避雷器の販売も伸び悩み、新製品の防爆タイプのバーコードリーダーも計画通りに売れなかった。
11年12月期は約10%売り上げを伸ばし、前年度のマイナス分を取り戻したい。
今年は、イーサネットスイッチの拡販を重点にした取り組みを進める。クーパーグループ全体でもイーサネットスイッチ事業の売り上げを高める方針が出ており期待している。イーサネットスイッチはシックスネット社の工業用イーサネットスイッチをメインにしていく。同社の製品は、鉄道、交通システム、電力、船舶、軍事用などの厳しい使用環境下で高い信頼性を発揮する。すでに高度交通システム(ITS)の道路検査・監視用で採用され、実績を積んでいる。これに避雷器などを組み合わせて、ソーラー・風力、通信などの分野にも拡販を進めていきたい。
防爆関係は、国内のリニューアル需要に対応していく。ゲクマ社の防爆用オペレーションターミナルのリプレース需要が好調であることから、引き続き注力していくと共に、新商品として防爆LED照明の日本市場での普及にも取り組む。
また、中核製品である粘度計の売り上げも減少していることから、対策を考える。
国内産業の空洞化が懸念されているが、工業分野のIT化需要と、防爆機器のリニューアル需要の2つを重点事業に据えて、売り上げを確保していきたい。