中期経営計画「Quantum
Leap
Advanced」が今年3月で終了する。北米市場のシェアアップをビジョンに掲げて取り組んだが、リーマンショックの影響もあり厳しい現実を突きつけられた。
では、リーマンショックがなかったら本当に中期経営計画のゴールに到達できていたのであろうか?
今年4月から新たな中期3カ年計画をスタートさせるにあたり、同じ間違いを繰り返さないよう原点に立ち返る。
ただ悪い話ばかりではない。今上期の北米と中国市場の売上高は過去最高を記録した。これは大きな成果であり、選択と集中の中で当社が注力している戦略が着実に結果に結びついてきているのも事実である。
このキーファクターになっているのがグローバルディストリビューター(GD)の存在である。世界統一販売契約を締結しているGDとは、年々その関係を深めており、昨年8月、GDの拡販策の一環としてドイツに欧州駐在連絡事務所を設置した。今後欧州市場においてもGDと一体となった拡販活動を進めNKKブランドの浸透を図る。
また今後重要となってくるのがマーケティング活動であり、ターゲット市場をしっかり見据えながら競争力を強化していく。特に、北米市場はシェア10%を目指しており、オンデマンドの商品を投入し売り上げの拡大を目指す。販売強化項目として取り組んでいるGD、IS、特注品、タッチパネルも過去最高の売上高を記録する勢いである。特にタッチパネルは受注増に応えるためにラインを増設する。
スイッチの総合メーカーとして、今まで以上にスイッチ市場を深掘していくことが、企業としての存在価値につながると考える。大学とのコラボなども通じながら市場創出と企業価値向上への取り組みを強めたい。