日本経済にとって2010年は、大きな変換点であった。08年9月に端を発したリーマンショックからの復興。その道は様々であり、かつ速度もまちまちだ。各社はその中でどの道を走らされ、また走らねばならないのか、選択に迫られているといえる。
10年は当社の進むべき道が見え始めた年だと言える。売上高は対09年比で20%弱の増収、利益も増益となった。受注高も伸びて来ている。多くのお客様、その他の関係各位の温かく力強いご支援の賜物と感謝している。そして、この勢いを11年に繋げていく。
円高、デフレという経済の縮み環境の中で、当社にとって11年は、この課題に正面切って挑戦する年である。
まず基本に戻り、品質向上を第一に掲げ、客先満足度を更に高める。社長直轄の品質経営室を設け専門スタッフを置いた。受注から製品の納入、更に製品寿命時まで全ライフサイクルで、製品品質のみでなく、様々なサービスの品質をも極限まで高める。そのことによって、生産性を高め収益の向上を図っていく。
次に、組織の若返り、若手マネジャーの登用。更には、今後の伸長が期待できる事業分野への果敢なチャレンジである。
技術製品戦略的には、エネルギー・環境関連分野への経営リソースの集中である。ソーラアレーチェッカーのシリーズ拡大、監視制御システム事業の強化、小型省資源型エレクトロニクスコンポーネント事業の推進である。
地域戦略的には、中国・インドなどを含むアジア地域への積極的な進出である。
円高、デフレ、少子高齢化が定着する中、昨年同様攻めと守りのバランスを取りながら、今年から始める新しい3カ年中期事業計画をしっかり立て、力強く進めていきたい。